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糖尿病とは?
糖尿病とは、遺伝や生活習慣の乱れなどを要因として、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が上昇する疾患です。
小児や若い方に多い1型糖尿病と、遺伝的要因や生活習慣の乱れによって発病する2型糖尿病に分類されます。
どちらも血糖値が異常に高くなるのは同じですが、1型は急激に、2型は徐々に血液中のブドウ糖の濃度が異常な高さを示すようになります。
日本人の糖尿病患者の多くが2型糖尿病に該当します。
糖尿病の診断・検査は?
糖尿病の診断のために、次のような検査を実施します。
空腹時血糖値
前日の夕食後から絶食のまま、翌朝に血糖値を測定する方法です。
随時血糖
食前・食後を考慮せず、採血して血糖値を測定する方法です。
尿検査
尿糖、尿蛋白などを測定する方法です。(必要な方には尿中アルブミン、ケトン体も測定します。)
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)
赤血球中のタンパク質(ヘモグロビン)に関する指標で、採血時点から過去1~2ヶ月の血糖状態がわかります。
ブドウ糖負荷試験(Oral Glucose Tolerance Test)
10時間以上絶食した後、75gのブドウ糖液を飲んでいただき、血糖値と膵臓からのインスリンの分泌量を比較する検査です。
午前中に空腹時来院後採血、ブドウ糖負荷後30分後、60分後、120分後に採血をします。
ブドウ糖負荷試験によって、糖尿病の診断だけではなく、インスリン分泌量が少ないのか、インスリンが効きにくいのかも判断できます。
インスリン分泌量が少ない場合には、早期にインスリン治療を追加したりインスリン分泌量を増やしやすい内服薬を使用したりします。
一方、インスリンが分泌されていても効きにくい場合には、インスリンが効きやすくなる内服薬を使用します。
どんな症状が現れる?
初期の糖尿病のうちは自覚症状がほとんどありません。
なので、健康診断で血糖値の高さを指摘された方、クリニックで「尿糖が出ている」と言われた方、またHbA1cが高いと言われた方などは、必ず検査を受けて治療を始めるようにしましょう。
自覚症状がなくても気づかないうちに進行して、次のような合併症が現れてきます。
糖尿病の合併症
糖尿病性神経障害
長年、高血糖状態が続いた後、最初に現れる合併症とされていて、両足の痺れや立ちくらみ、便秘などの様々な神経症状が現れます。
糖尿病網膜症
高血糖状態が続くことで徐々に視力が低下し、最悪の場合、失明することもあります。
糖尿病性腎症
高血糖状態が続くことで腎臓の糸球体が破壊されてしまい、腎機能が低下します。
悪化すると人工透析が必要になる場合もあります。
その他の合併症
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 狭心症
- 脳梗塞
など
血糖値が高くてもすぐにお体で問題が起こることはあまりありませんが、その状態が長年続くことで全身の血管で障害が起こり、様々な合併症のリスクが高まります。
こうした合併症を未然に防ぐことが、糖尿病治療の大きな目的となります。
糖尿病の治療は?
2型糖尿病の場合、主な原因は生活習慣の乱れですので、食事療法や運動療法などの生活改善を基本とし、病態に応じてお薬を使用するなどして血糖値をコントロールしていきます。
適切な治療を続けることで、合併症の発症が抑えられ、快適な毎日を送り続けられるようになります。
スマホで日々の血糖値を確認
効果的に治療に繋げるために、兵庫県尼崎市のかねこ内科循環器クリニックではスマートフォンのアプリ(Welbyマイカルテ)を活用して、患者様の日々の血糖値を管理しています。
毎日のデータがインターネットを通じて当院へ送られてくるので、そのデータをもとに適切な管理・指導を行うことができます。
また患者様の病態管理に役立つだけでなく、インスリン治療後の低血糖状態の予防にも繋がります。
患者様のモチベーションアップのために
治療における数値の変化が少なくなると、患者様のモチベーションが下がりがちです。
なので、「悪くなるから測る」のではなく「(病気であるということを)意識してもらうために測る」ように意識づけしています。
糖尿病治療を続けて、効果的に症状を改善するためには、「自分は糖尿病なのだ」と意識することが大事なので、毎日血糖値を測定していただいてモチベーションを維持・向上していただくようにしています。
管理栄養士による栄養指導
生活習慣病の改善のためには、毎日の食事の見直しが重要です。
当院では管理栄養士と連携して、生活習慣病と診断された方へ初回30分・2回目以降20分の栄養指導を行っています。
糖尿病、高血圧、脂質異常症、慢性腎臓病、肥満・メタボリックシンドロームといった生活習慣病の方へ、最適な食事療法をご提案いたします。